1.第3期実行計画について
松本佑介:質問
私は、これまで一般質問で何度も総合計画や実行計画について質問させていただいてきました。その趣旨としましては、今の枚方の課題というか、日本全体の課題を見ますと、これまでの行政の単一の部署で対応していくような課題よりも複数の部署で連携して融合した施策で取り組んでいく課題のほうが多いというように考えているため、そういう全体的なビジョンを持って取り組むためには総合計画からドリルダウンした実行計画をつくって、ここの実行計画で各部署が責任を持って、それぞれの責任と役割を明確にした上で取り組んでいく必要があると考えているために、これまで何度も総合計画と実行計画について、お話しさせていただきました。
今回、第3期実行計画が新しく出来上がったわけですけれども、具体的に、これまで実行計画をつくる上で私が主張してきた内容は第3期実行計画の総合計画とのひもづけと、ボトムアップとトップダウンの両方からの施策の策定とKPIの改善、効果測定できる指標の設定などが挙げられますが、実際には第3期実行計画について私の質問の趣旨に対するところなどはどういった計画に出来上がったのか、これをお聞きしたいと思います。
総合政策部長:答弁
第3期実行計画は、第5次総合計画の基本計画と関連を持たせた施策を設定しておりまして、施策を構成する具体的な取組は、所信表明を具体化するものや第2期実行計画の施策評価を踏まえた事業を設定しております。これら事業と合わせましてKPIの設定をしており、目指す姿や市民満足度の向上へ寄与することなどを観点に見直しを行っております。
また、総合計画の5つの基本目標を達成するためには、組織横断的な取組が不可欠となることから、第3期実行計画では、それぞれの施策と基本目標の関連を表すことで、庁内の意識づけを図っているものでございます。
松本佑介:質問
こちらは御答弁ありがとうございました。
第3期実行計画については、具体的な取組の各年度の内容が示されておりまして、進捗が分かりやすくなっております。KPIについては、第2期実行計画における指標では測定自体が行われていないものや、目標値についても取組を推進していく事業にもかかわらず、ずっと100%が横並びになっていたり、低い数値で推移しているといったものが見受けられて、それでは効果測定ができないということを指摘しておりましたが、今回、第3期実行計画において設定された指標や目標値を確認してみますと、第2期実行計画に比べて、より効果を測定できる指標の設定や経年で向上していく目標設定がされているなど、改善が図られているように見受けられました。これらの改善は、各部署において各施策の目指す姿に近づけていくという意識で指標や目標値の設定について検討していただいた結果だと思います。本当にありがとうございます。
ただ、しかしながら今回は個別の指摘については行いませんけれども、まだ残念な指標もいまだ存在しています。本来、目標達成に向けては現状の課題やターゲットを捉えて、目指す姿とのギャップを測って、そのギャップを埋めるための取組が設定されているはずです。本来であればギャップが解消されている成果を測る指標を設定して、その指標に対してどこまで達成できるのかという、ストレッチをつけたような目標設定を持つことが必要だと思うのですが、厳しい言い方になりますけれども、従前の取組の継続を前提とした、言わばアリバイづくりのような目標設定だと見受けられるようなものも一部残っていました。
本当は各部署において、目指す姿やそこに向けた課題は十分に把握されていると思うのですが、いかにギャップの解消を図る指標を設定していくかということと、今年度の目標値をどこに設定するのかということをしっかり意識することだと思います。私は、枚方市役所というよりも従前の行政のカルチャーでは、まだそこがあまり得意じゃないのかなとは思っています。けれども、今回、第3期実行計画において大きく前進していただけたので、本当にすばらしいことだと思っています。
ところで、今月の初めに開催された理事者会議での市長の発言が掲載された『フロムTO』を拝見しました。すばらしいと私は思いました。第3期実行計画に具体的な取組や施策指標を盛り込んだと書いてありまして、先日の議会で私が申し上げたことを酌んでいただいたのか、もともと思っておられたのかは分かりませんけれども、同じことを書いてくださっているので大変心強いと思いました。
一方、『フロムTO』にはこうも書いてありまして、施策の策定を進めるに当たっては、市長と職員の皆様で共通認識を持つことが重要と書いておられました。私は前回の議会でこういうことは申し上げていないのですけれども、もうこれもまさにそのとおりだと思っておりますので、ぜひ枚方市役所が一丸となって枚方市の課題に取り組むために、こういった試みを続けていっていただければと思います。
実際、市長と職員の皆様との打合せがどういう中身だったのかまでは私は正直存じ上げておりませんので、この取組を通じて、本来的には枚方市役所全員が同じ思いを共有して相互に信頼し合って、一丸となって課題に取り組めているような空気感が出来上がっているはずだと思っていますので、それを期待しております。
さて、市長は『フロムTO』の中で、引き続き第3期実行計画の指標や目標設定についてブラッシュアップが必要とお話しされておられましたが、ここで、この場で改めて指標目標値に対する市長のお考えをお聞きします。
市長:答弁
第3期実行計画の目標達成に向けては、取り組む内容と同様に、効果検証のための指標とその目標値の設定は大変重要であると考えています。この実行計画の策定というのは極めて重要だと思っていまして、本市の目指すまちの姿の達成に向けて動くようにしっかりと目標設定をしまして、目指すまちの姿に少しでも近づけるようにしていく必要があると考えています。
したがいまして、今後も進捗管理、それから施策評価を行っていく中で、さらに改善できるように指標の見直し等が必要であればやっていく必要があると考えております。
松本佑介:提案・要望
第3期実行計画と同じタイミングで配付を受けた部の取り組みについては、部長の皆様が方針や重点的な取組と、その取組の成果を測る指標が書かれています。ぜひ改めて指標の確認をしていただいて、改善すべきは改善をお願いしたいと思っております。
ただ、加えて1点だけ、これはお願いさせていただきたいというところがございまして、今回、市長が取り組まれた職員の皆様との打合せなのですけれども、本来的にはこういう打合せをすれば市長と職員の皆様の思いが共有されて、全庁的に一丸となって、この目標に向かって進んでいこうというような空気感が醸成されるはずだと私は思っております。でも、一般的にこういうことをやって失敗するような事例があるとすれば、市長からこういうものをやりたいということを職員の皆さんにお伝えするときに、ちゃんとすり合わせが終わっていないまま一方的に、いや、もうこれはもうやるのだから、この目標値は必ずやってくれというように無理やり落とし込むと、当初狙ったいい効果ではなくて残念な効果になってしまいますので、くれぐれもそうはならないようによろしくお願いいたします。これは要望ではなくて、お願いでございます。
2.防犯カメラの設置について
松本佑介:質問
枚方市は人口減少を緩やかにする施策を打っていくと、そのためには子育て世代に選ばれるまちを目指していくというように標榜しておられます。実際に子育て世代に選ばれるためには、もちろん子育て施策もやるのですけれども、都市整備も重要になってきます。具体的には安心、安全のまちづくり、これも重要になってくると考えております。
実際に子育て世代に選ばれるまちを目指す上で不可欠な安心、安全というところを突き詰めていくためには、枚方市がこれまで犯罪の発生抑止や犯罪捜査への貢献などといった効果が見込めるとして、平成23年度から順次防犯カメラを設置してきたと思いますが、現在、枚方市には防犯カメラが何台設置されているのか、また今後の設置はどのように考えておられるのか、お聞きします。
危機管理部長:答弁
防犯カメラは、令和6年9月現在、市内の通学路や不特定多数の通行がある道路を中心に、1,034台を設置しています。
警察の犯罪捜査で活用されていることから、既存カメラの適切な維持管理に当たるとともに、今後、住宅開発など環境の変化があった地域に関しましては、枚方、交野両警察と連携しながら効果的で効率的な設置について精査してまいります。
松本佑介:質問
現在、私が暮らす地域は、まさに新たな開発で生まれた環境の変化のあった住宅地ですので、防犯カメラの設置が必要ではないかと考えまして、日頃から防犯カメラが設置されているのを注意して、まちを見るようになりました。そうすると、今まで全然気づかなかったのですけれども、思いも寄らないところに結構防犯カメラがぽんとありまして、私はふだん何も考えずに歩いていたんだなということを実感する毎日でありました。
今回、こういうことを勉強させていただく中で、市内にはもう既に1,034台の防犯カメラが設置されているということをお聞きして、大変驚きました。また、今後必要な場所への設置についても検討されるということですので、子育て世代に選ばれる安心、安全なまちを守るためにも十分な御検討をお願いしたいと思います。
ところで、枚方市内でもう既に1,000台を超える防犯カメラが稼働しているということなのであれば、先ほど申し上げたように私だけかもしれないですけれども、結構市民の方も知らない方が多かったということですね。枚方市にここまで防犯カメラがあるということなのであれば、犯罪の抑止力につながるものだと本来的には思いますので、子育て世代に安心、安全のイメージをさらに訴求できるようになるのではないかなと思っております。
これまで枚方市は、防犯カメラを設置してきたということをあまり公表していなかったと思いますけれども、何か理由があるのだと思いますけれども、今後これを公表する予定はないのか、お伺いいたします。
危機管理部長:答弁
本市において平成23年度に初めて防犯カメラを設置した時点では、まだ市内全域をカバーするものではなくて、設置箇所については非公表としておりました。その後、平成26年度には全小学校区に数台ずつ設置し、以降も順次増設を図ってきました。令和元年度には設置台数は1,000台を超えまして、令和4年度から1,034台が稼働しているところでございます。
既に市内全域をカバーしておりまして、犯罪の発生抑止はもとより、市民の安全、安心につながるものであることから、設置箇所の公表につきましては課題等も見極めながら検討していきたいと考えております。
松本佑介:提案・要望
ありがとうございました。
やっぱりここまで数があるのであれば、公表することによって犯罪の抑止力となるという考え方も十分成り立つと思います。公表することによって、もちろんメリットとデメリットがあるのは存じ上げておりますが、これを十分検討していただいた上で本当に問題ないということなのであれば、設置箇所のマップみたいなのを公表して、安心、安全ということを訴求していただけたらと要望させていただきます。
また、防犯カメラは市民の安心、安全に効果的な設備ではありますけれども、設備の維持管理にも経費がかかるということも存じ上げております。なので、警察の犯罪捜査に大いに貢献しているということもありますので、先日、枚方市から大阪府への要望活動で挙げていただいていましたように、防犯カメラの財政支援について、いろいろな方面に対して要望していくのは引き続き取り組んでいただくよう、よろしくお願いいたします。
3.子どもの遊び場に対する枚方市の考え方について
松本佑介:質問
こちらも子育て世代に選ばれるまちをつくるためにはどうするかという観点で御質問させていただきます。
私は昨年の12月の定例月議会において、枚方市が子育てしやすいまちというイメージをつくっていくためには、市外の誰からでも認知されやすいような子どもの遊び場を充実させていく必要があるとお伝えさせていただきました。実際、伏見市長も、公園に子どもがわくわくするような遊具や休憩施設等を設置し、子育て世代が楽しく過ごせる空間づくりを進めますとおっしゃっておられます。このことにつきまして、現在の対応状況をお聞きいたします。
土木部長:答弁
現時点での取組状況としましては、わくわくするような公園整備に向けて、子育て世帯や小学生等を対象としたアンケートを実施したほか、地域子育て支援拠点施設等において、公園の活用方法や必要と思う施設などのヒアリングを行いました。
現在、これらの分析等を行っており、今年度中をめどに対象公園や必要な公園整備の内容などを決定するとともに、次年度以降の整備に向けて取り組んでいるところでございます。
松本佑介:質問
先ほど、次年度ではありますけれども公園の整備に取り組んでいただけるということでしたので、こちらは本当によろしくお願いいたします。ありがとうございます。
また、実は先日、子どもの遊び場についてSNSを通じて本当に多くの子育て世代の皆様から御意見を頂戴しました。本当に多くの数が集まりました。先ほどお伺いした公園整備に関するものもそうなのですけれども、同じぐらいにいただいた声として多かったのが炎天下の中でも遊べるような室内の遊び場ですとか、あと未就学児のお子様が遊べるような室内の遊び場、こういった声が非常に多かったです。
そこで、このように小さいお子さんや就学前のお子さんを対象にした室内の遊び場の設置が強く求められているというような状況が枚方市にありますので、こちらについて枚方市の見解をお伺いしたいと思います。
子ども未来部長:答弁
就学前の子どもたちを対象とした室内の遊び場につきましては、これまでから各種アンケートや市長への提言などで多くのお声をいただくとともに、このたび、さらに多くの保護者の皆様からも御要望をいただくなど、その必要性については十分認識しております。
現在、これらのことを踏まえながら枚方公園青少年センター1階サンパーク跡地の活用について検討を行っているところでございます。
松本佑介:提案・要望
ありがとうございます。枚方公園青少年センター1階サンパーク跡地と、具体的な固有名詞まで出して御回答いただけたことを本当にうれしく思います。
私がこうやって市民のお声を届けたことは、私に声を託してくださった皆さんもどういう結果になるのだろうというのをきっと期待して見ておられると思いますけれども、そういった保護者の皆様、子育て世代の皆様が今の御答弁をお聞きして、枚方市ってちゃんと自分たちの声が届くんだとか、枚方市はやっぱり期待していいんだというように思ってくれたら本当にうれしいなと思います。ありがとうございます。
あと、公園について、1点お伝えさせていただければと思います。公園というと子どもの遊び場というイメージがやっぱり強いと思うのですけれども、今、高齢者の公園の活用についても考えていく必要があるのかなと思っております。団塊の世代の方々が、今もう続々と高齢者になっていくんですね。団塊の世代の方々は、もうずっと今まで例えば仕事に打ち込んできた方とか、一つのコミュニティーに全てを注いできた方がいらっしゃる中で、退職して、これまでのコミュニティーがなくなりましたと、じゃあ次どうするんだとなったときに、次の新しい生活を探さないといけないと。そうなると、町内の活動とかをいろいろ探すのですけれども、活動の場所というのがなかなか見つからないわけですね。あとは、最近フレイルとか、いろいろ言われますけれども、健康なうちからちゃんと体を動かしておいて、健康づくりをするというのも非常に大事なことになりますけれども、じゃあその場所ってどこでやるんだとなると、やっぱり今のまちをいろいろと考えていくと、公園というのは本当に外せない場所になるのではないかなと個人的には思っています
この公園が今どういうような状態になっているかというと、やっぱり子育て世代がメインにいて、そこを新しく高齢者でばっと集まって使うというのはなかなか難しいところではあると思います。これをどういうように解決するのだというのはなかなか難しいところではあると思うのですけれども、今、都市がどんどん縮小するとか、スポンジ化して空き家とかが増えていくとか、いろいろな話があると思いますので、何がしかの、いつかのタイミングでまちを再整備できるような時期が来るかもしれません。もちろん公園は法律の関係で難しいのは存じ上げておりますけれども、ただ来るべき、そういうときのことを見据えて、今の時点から公園には市民の方々にどういう機能を提供すべきなのか、どういう利用者像をイメージするべきなのかですとか、あと規模とか、あとは住宅地の分布などを考えた上で適正な配置のあるべき論というのを考えてみるということを一度お願いしたいなと思っております。
あと、子どもと言っても未就学児と小学生以上のお子さんでもやっぱり全然違いますので、例えばゾーニングするとか、いろいろな人たちがちゃんと共存、共生して楽しく集えるような公園をつくっていただければと思います。これもよろしくお願いします。
4.将来のまちづくりを見据えた総合的な交通体系の構築について
松本佑介:質問
先日、建設環境委員協議会で、現在改定を進めている枚方市総合交通計画について、中間取りまとめとなる骨子案について報告がありました。
私は、その中で枚方市が都市計画マスタープランで長尾駅を都市拠点と位置づけて、中長期的に長尾駅の発展に注力していくという方針なのであれば、道路整備は実際10年、20年と長期にわたって整備に時間を要するような性格のものであることを鑑みて、JR沿線で人口や交通量が増えていくというようなものの問題が山積みとなる前に、今のうちからJR沿線の道路整備も意識しておくようにという趣旨で発言させていただきました。しかし、実際には市の予算や人員の関係で、優先順位を考えながら対応していかないといけないということも理解しておりますので、せめて今回はJR沿線地域で南北移動の要になっている府道交野久御山線のところについて、これも安心、安全の観点から御質問させていただきたいと思っています。
この道路は人口増加に伴って著しく渋滞が増えておりまして、歩道もなく危険な箇所もあります。安心、安全の観点から対策が必要だと思っておりますが、枚方市として府道ですので大阪府とどのように折衝しているのか、お聞かせください。
土木部長:答弁
改定する枚方市総合交通計画には、安全な通行空間の確保に取り組むことを位置づける予定としており、府道交野久御山線のうち、歩道がない区間についてはその対象に含まれますが、他の路線と同様に個別の記載を行う予定はございません。
一方、同府道の歩道設置については、これまでから道路管理者である大阪府に対して要望を行ってきており、その中のJR津田駅付近から国道307号までの歩道がない区間については、今年度末までに事業化の可否が判断される予定と大阪府から聞いております。同区間が事業化された際には、本市は用地取得についての事業協力を行うなど、大阪府と連携して取り組んでいく考えです。
また、長尾駅周辺の同府道につきましては、これまでも大阪府において歩行空間の確保などが行われておりますが、今後、長尾駅周辺のまちづくりの具体化に合わせて、大阪府をはじめとする関係者で検討されると認識しております。
松本佑介:質問
府道交野久御山線の状況について理解いたしました。ありがとうございます。
枚方市は、枚方市駅からの放射状の道路は結構整備されているのですけれども、それ以外のところがやっぱり弱いですよね。ほかに都市計画マスタープランでしたら樟葉駅とか、長尾駅とか、枚方公園駅という核になるところはあるのですけれども、枚方市駅に準ずる核となるところからの交通網はやっぱり弱い。今、これも歴史的な経緯があって枚方市の中では京阪沿線に比べてJR沿線のインフラ整備はやっぱりまだ発展途上でございますので、そこを整備していっていただきたいと思ってます。JR沿線は、やっぱり枚方市としてもちゃんとコミットして発展させていく地域だと思っていますので、ここはしっかりと本当によろしくお願いいたします。
あと、次に交通体系という観点で、ここ最近の京阪バスの減便について、お伺いいたします。
京阪バスの減便の理由は運転手不足に伴うものと伺っておりますけれども、運転手不足に対応するために素直に運転手を確保する取組というのも、もちろんこれはやっていただきたいところではあるんですけれども、この状況って全国各地で同じ状況でございますので、人材を取り合っている状況の中で、よほどの待遇改善がない限りは簡単に運転手を確保できるとはなかなか思えないと。そんな中で、運転手不足に対応する方法として枚方市はどういうことを検討しているのか、これも、もしあるのであればお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。
土木部長:答弁
全国で運転手不足が顕在化し、新たな担い手不足などにより問題が深刻さを増していく中では、関係者が一丸となって様々な取組を展開していくことが重要と考えております。
その中で、運転手1人当たりの輸送人員を増やすことも有効な手法の一つとなることから、全国では長尺バスの導入やバス2台を連結した連接バスの導入も行われております。その実現には、バス事業者だけでなく、バスが円滑に走行できるような道路改良など、道路管理者も連携して取り組む必要があることから、枚方市総合交通計画推進協議会でしっかりと議論した上で、関係者間での共有を図りたいと考えております。
松本佑介:提案・要望
ありがとうございます。ぜひ本当にお願いいたします。
路線バスの減少って、もう本当にいろいろな市町村が独自の施策を打ち出していますけれども、根本的な解決になるようなものですとか、あと持続可能なものになっているものは本当に少ないなと思います。でも、そんな中で先ほどの長尺バスというのは結構期待させていただけるなと思いますので、もちろん民間事業者が取り組むものではありますけれども、それがうまく回っていくように枚方市としてもぜひ御協力していただければと思います。
ただ、やっぱり考えましたけれども、結局のところバス路線の減便のところについてはやっぱりバスの利用者を増やすですとか、利用回数を増やすということが大事になってくるのではないかなと思います。この対応方法については土木部単独で対応できる範囲を遥かに越えていると思いますので、今回、総合交通計画の策定をなさいますけれども、ぜひ全庁的に京阪バスの減便に対応できるような施策を土木部と一緒につくっていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
5.枚方市の都市戦略について
松本佑介:質問
こちらは私が最も課題意識を今回持っているものになります。
昨年の12月の定例月議会で、私は第3期まち・ひと・しごと総合戦略でうたわれている人口減少を緩やかにする施策について、枚方市ではどういう方針で対応していくのかということについて御質問させていただきました。その回答については、子育て世代をターゲットにした施策を頑張りますということと、あと、もう一つが枚方市駅周辺再整備などによる都市機能の充実、歴史や文化、豊かな自然といった本市ならではの資源の活用など、本市の魅力を最大限に高めていく取組とそのプロモーション強化を行っていくというものでした。
子育て世代をターゲットとした取組というのは、実際いろいろな施策を打っておられるので、是非があるところもあるのは存じておりますけれども、手を打っているというのはもうそのとおりだと思いますので、今回、もう一つのほうの枚方市駅周辺の再整備のところと都市機能の充実、歴史や文化、豊かな自然といったところについて具体的にどういう取組をしていくのかというところについて御質問させていただきます。
総合政策部長:答弁
人口減少を緩やかにするための都市機能の充実とは、枚方市駅周辺再整備事業や光善寺駅西地区市街地再開発事業をはじめとする都市基盤の整備事業などをお示しいたしております。
また、歴史や文化、豊かな自然といった本市ならではの資源を活用する施策につきましては、にぎわい創出のための観光施策などをお示しいたしております。
松本佑介:質問
先ほど御回答ありがとうございます。お聞きしましたけれども、個人的には本当にそうなのかなとちょっと思います。そもそも人口減少に対応する戦略として、第3期まち・ひと・しごと総合戦略ですので、まち、人、仕事なんですよね。仕事の観点が先ほどの御答弁になかったと私は思いました。
これは最近もう明らかになってきていますけれども、都市が人口を維持するためには雇用がないと駄目なんですね。この雇用を生み出すという観点でいくと、一応、第3期まち・ひと・しごと総合戦略で掲げられているものを一生懸命見ますと、それっぽいものがありましたのは、基本目標3に位置づけられている主要的成果指標の1つで、市内での産業活動が活発に行われていると感じる市民の割合がありました。ただ、これも中を見ていきますと、第二次産業なんですよね。枚方市として雇用を生み出すというのは第二次産業に注力していくのかなというのがちょっと気になったのですけれども、この辺りについて御見解をお伺いしたいと思います。
総合政策部長:答弁
第3期まち・ひと・しごと総合戦略の基本目標3に掲げます産業の活性化といった部分につきましては、総合計画の基本計画におきます施策目標21、地域産業が活発に展開されるまちと整合を図るものでございまして、商業やサービス業などを含む、あらゆる経済活動が対象となるものでございます。
松本佑介:提案・要望
御答弁ありがとうございます。
今、御回答いただいた階層のところでお答えいただくとそうなるのですけれども、やっぱり第3期まち・ひと・しごと総合戦略をさらに深くまで潜っていきますと、結局ひもづけられている施策、KPIというのは、先ほどの産業の活性化では地域産業基盤強化奨励金を受けて新規立地及び設備投資した件数ですとか、住工共生環境対策支援事業補助金の交付決定から3年間操業を継続している市内の事業者の割合というような項目にやっぱりひもづくのですね。これはやっぱり第二次産業かなと個人的には思います。枚方市駅周辺再整備事業で工場を誘致することは多分ないと思いますので、ここはもうちょっと、てこ入れは必要だったのかなとは思います。
そもそも、何で一番上に掲げた大戦略と一番下のKPIがずれるという、こんなことが起こったのかというと、これも最初の実行計画のところで御指摘させていただいていたとおり、トップダウンとボトムアップのところがちゃんとマッチしていないからだと思うのですね。トップダウンの施策のアプローチでは、ちゃんと最初、枚方市としての課題認識ですとか、取るべき戦略というのはきっと正しいものが策定されていると思うのですけれども、これを実際に個別の施策まで落とし込んでいこうとなったときに、これを落とし込むのが途中で止まってしまって、そこで既存の、いつもやっていた施策をそのままパズルのように戦略に当てはめていくから、ちぐはぐなものが起こって、今回、失礼ながら第三次産業の育成のところが抜けて、第二次産業がひもづくというようなことが起こったのかなと思いますので、ちゃんと見てください。
そもそも第二次産業は違いますでしょうと申し上げたのですけれども、第二次産業の工場誘致の取組についても述べさせていただきますけれども、そもそも都市計画審議会のときにも発言させていただきましたけれども、工場誘致というのはもう基本的には都心の外側に来るんですね、住居エリアの外側です。実際、大昔、大阪市が発展し始めた頃は、大阪市の外縁部の八尾市とか、東大阪市とか、尼崎市とか、門真市に工場ができたわけです。そこから地方から人口が流入して、大阪市が大きくなりましたと、大阪都市圏が大きくなって、ベッドタウンが広がったら門真市や守口市もどんどん人が住むところになって、次に工場立地はどこにするのとなって、その外側で枚方市に工場が誘致できるようになったと理解しています。
ところが、さらに大阪都市圏は大きくなりましたよね。枚方市もベッドタウンになりました。何なら京田辺市とか八幡市もベッドタウンです。そうなると、今、さらに工場が建つのは外側なのですよね。草津市とか、守山市とか、亀岡市とか、そういうところに立地するわけです。そうなってくると、企業の経営者が工場の出店用地を探すときには、基本的には2つのポイントを見るのですけれども、まずは土地の値段ですね、もう一つが水が出るかどうかという観点で見るのです。そう考えると、もう都市圏がどんどん広がって枚方市の地価がこれだけ上がった状態になると、もう土地の値段という観点で、滋賀とか京都の北部のほうに比べて、なかなか太刀打ちできないというわけですね。そう考えると、もうこれから枚方市として企業誘致をするということは、もちろんやるべきなのですけれども、第二次産業をやっていくのであれば市外からの誘致よりも、もともと市内にある第二次産業の育成にも力を入れていただきたいなと思います。
この第二次産業の育成といいますと、これまででしたら補助金ですとか税制優遇とか、利子補給金、あと規制緩和とかが多いと思いますけれども、多分これって今まで結構限界があるというのが分かってきたと思いますので、多分新しいのをやらないといけないと思っていまして、いろいろ何がいいかなと考えるのですけれども、ひらかた万博とかがあるじゃないですか。ひらかた万博って、これに使えないかなと思いまして、そもそも万博って世界の国々が自分の国の技術をほかの国に披露するような式典というニュアンスもあったはずです。そう考えたら、ひらかた万博は枚方の域内の企業の技術をいろいろな人たちに披露する見本市みたいなことをやってもいいんじゃないかなと思います。実際、金融機関って、こういったことをやるんですね、ビジネスマッチングみたいなのをやるんです。枚方には幸いにもちゃんとした金融機関の本店がありますので、そこに相談するとか、いろいろなやり方があると思います。ぜひ、ひらかた万博はインバウンドとか外国人とかもありますけれども、外国人に限らず企業関係者とかを枚方に呼び込んで、枚方の企業を育成するというのもチャレンジしてみていただけたらと思います。
あと、第二次産業だけじゃなくて第三次産業もありますよね。もう都市圏に入ってしまったら第二次産業じゃなくて次に育成するのはやっぱり第三次産業になるんですね。どんどん産業の高次化をしていくのですけれども、今、大阪市内とか東京とかを見ると、育っている産業はやっぱり第三次産業になるんですね。住居と両立できるのは第三次産業なので、こういったところの育成もお願いしたいと思います。
第三次産業が育成されるのは、人と情報が集まる場所です。枚方において人と情報が集まるのは枚方市駅周辺、ここがもう圧倒的です。ですので、枚方市駅周辺に昔ながらではなくて、今の時代に即したオフィススペースを用意していただけると、きっと第三次産業が集積しやすくなると思います。梅田みたいに立派なオフィスビルはなくてもいいと思います、小さくてもいいと思います。シェアオフィスでもいいと思います。ただ、今の時代に即したオフィススペースを用意すると、第三次産業も創業支援とかもできるようになるのではないのかなと思います。
あと最後、先ほどのひらかた万博での技術の見本市みたいなものをやるときには、ぜひメディアを通じてPRみたいなのをやっていただきたいなと思います。やるかどうかは分からないですけれども、やるのだったらやっていただきたいと思っていまして、寝屋川市がそういうのはすごく上手で、新しいことをやるときにメディアを呼び込んでPRするのですね。そうすると、もう勝手にメディアが拡散してくれるのですよ。枚方もひらかた万博で企業の見本市をやりましたとPRしてくれると、市外の人たちが枚方って域内で活動すると自分たちのことを枚方市は応援してくれるのだというように見える、いいイメージがつくのではないかなと思っていますので、そういった戦略的なプロモーションもぜひお願いしたいと思います。
次に、歴史文化資源という点についても言及がありましたので、これも要望させていただきたいのですけれども、歴史文化という観点で言いますと、第3期まち・ひと・しごと総合戦略をどんどん読み込んでいきますと、結局、最後ひもづくのは中宮の百済寺跡の活用と楠葉台場跡なんですね。枚方市が歴史文化資源で頑張っていくところって、もちろんそれも大事だと思うのですけれども、多分KPIの設定すべき一丁目一番地は、多分私はもっとほかにあると思っていまして、それはやっぱり枚方宿と京街道とくらわんかですよね。やっぱりここをやっていただきたい。確かに今の京街道はもう家がびっしりあって地価も高いので、土地の入れ替わりがなかなか難しくて新陳代謝が難しいのは分かっていますけど、幸いなことに、今、枚方市って千載一遇のチャンス、京阪の連続立体交差事業がありますよね。その下の空間が活用できるはずです。これは確かに枚方市の持ち物じゃなくて、民間事業者ですし、いろいろとしがらみの多い会社ではありますので、なかなか難しいのは存じ上げておりますけれども、多分、枚方公園エリアと枚方市駅エリアを連続立体交差事業をうまく活用して、にぎわいエリアに変えることができれば、この2つのにぎわいエリアが連結するんですね。それぞれ枚方モールにいるお客さんが次はひらかたパークに行こうですとか、パナソニックアリーナで大阪ブルテオンの試合を見た人が次は枚方市駅まで行って枚方モールを見つつ、カンデオホテルに泊まろうというように相互送客が可能になると思うので、結構メリットは大きいと思いますので、難しいのは分かっているのですけれども、やってみていただきたいと思います。
あと、第3期まち・ひと・しごと総合戦略の施策でおっしゃっていた最後の豊かな自然ですね。ここについては観光はもちろんそうだと思うのですけれども、私はこれは市長がみどりの大空間とおっしゃっているような、そういったところも大事なのではないかなと思います。豊かな自然って今の国交省が出している大都市戦略とかを拝見しますと、やっぱり今後の都市空間というのは緑があってオープンスペースがある、居住空間のところにも農地とかもあるという、自然と共存したような空間をつくるというのがまちの価値を高めるというようになっていますので、こちらについてもそういった観点で、先ほどの公園の計画と合わせながら、みどりの計画を考えていただければと思います。
今いろいろとアイデアを申し上げましたけれども、これまで施策を担っていただいた部署が単独でやる施策ではなくて、結構、横断的な施策が多かったと思います。私は、これまで1つ目の質問で実行計画で横串を刺してやってくださいですとか、トップダウンで施策を考えてくださいと言ったのも、まさにこういうところだと思っていますので、ぜひこういうところをやってください。
枚方市は人口減少の真っただ中ではあるのですけれども、枚方市民の皆様も本当に郷土愛が強いですし、市内の企業の方々もやっぱりとがったものをお持ちです。何より枚方市の職員はやっぱり志が高くて熱い思いを持っていますので、うまく皆さんの方向性を共通認識を持たせることができて一丸になることができれば、必ず枚方の閉塞感は打破できると思っていますので、ぜひこの辺りをよろしくお願いいたします。
以上、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。

※市議会での発言内容の要旨を項目ごとに整理して記載していますので、発言の全文については 枚方市議会の会議録 をご覧ください。